蕎麦と肴と、日本酒と。

日本酒好きが
集まる会。

9月の半ば、外は30度を超える真夏日が続く。
どんな日本酒が揃うのか分からないので、まずはお蕎麦を楽しんでいただけるよう、三種類のお蕎麦を、「口火」、「盛り」、「仕舞」の三部構成でセレクトしてみました。
1回のお食事で、お料理と合わせて個性の違うお蕎麦を3種類も食べられる機会って、なかなかないですよね。

口火のお蕎麦
玄挽×白樺

外二[玄200g:白200g]+つなぎ80g
加水率50%
のし65×55cm(約1.6mm厚)
切り1寸23本前後

外の蒸し暑さから解放された、駆けつけのひと手繰りです。
前菜よりも先、口が新鮮なうちに頂く「口火のお蕎麦」には、八ヶ岳の麓で栽培される信濃一号を使った、つるつるでプリプリの食感が特徴の超粗挽粉「玄挽(高山製粉)」と、純度の高い系丸抜き粉「白樺(高山製粉)」を、ブレンドして外二で打ったものを用意しました。
玄挽を持ち歩くとコッパ必至ですが、白樺をブレンドすることでつながりや保ちがよくなるので、玄挽を他所行きに使いたいときなどに重宝します。

これに併せるのは、利尻昆布にマグロ節、血合抜きのカツオ節を使った一張羅のお出汁に、自家製の淡口かえし。
清涼感溢れる喉越しと、透き通った出汁の旨みが、スっと身体に馴染みます。

日本酒がすすみますね♡

盛りのお蕎麦
鬼真壁

外二ソバ粉263g+つなぎ52.6 =315g
加水率49.8%
のし65×33cm(約1.8mm厚)
切り1寸20本前後

お食事の中盤には、食味が豊かな「鬼真壁(柿沼製粉)」を外二で打ったものを選びました。
常陸秋そばの玄ソバを、異なる粒度で挽いてブレンドしたという24〜30メッシュの粗挽粉。蕎麦らしいほどよいザラみと歯応え、ソバをそのまま頂くときに感じるヤマイモのようなまろやかなコクと、噛むと微かに粘りを感じるお蕎麦。

併せるのは、利尻、混合節のお出汁に、自家製濃口かえしのつけ汁。
お料理は、まだまだ続きます。

仕舞のお蕎麦
九頭竜〈玄〉

外二ソバ粉400g+つなぎ80g =480g
加水率48%(製粉所おすすめは、二八で50%)
のし65×55cm(約1.6mm厚)
切り1寸23本前後

お食事の最後を担うお蕎麦には、玄ソバの挽きぐるみ「九頭竜〈玄〉(橋詰製粉)」。大野勝山産の福井在来を扱う橋詰製粉さんが新商品として発売したもので、この日初対峙となるソバ粉。
初対峙のお粉を、大切な場に持っていくなんて正気の沙汰とは思えませんが、
「あの、橋詰製粉さんのお粉だから、間違い無い」
なんです。

裏切らない打ちやすさと、豊かな風味と食味。濃いですね〜!
たくさんお料理を食べて、日本酒を飲んでも引き立つ芳醇な蕎麦の味。

これに合わせるのは、江戸時代の蕎麦汁を復刻した「煮貫」。
「煮貫」は、日本最古の料理書『料理物語(1643)』に書かれている、醤油が幅広く普及するまで日本人の味覚を支えていた万能調味料で、垂れ味噌(味噌を水で溶いて濾したもの)と酒で、かつお節を煮出したもの。

長い間繋がれてきた在来種と、記憶から忘れられた古の味が、200年近い時を経て出会います。

仕舞いを担ってくれる、ひと手繰りになったでしょうか。

酒肴。

🥢椎茸と小松菜の浸し
🥢海老旨煮
🥢坊ちゃん南瓜
 標高1200mの高原で育てた、農薬不使用の坊ちゃんカボチャ。
🥢子持ち鮎焼き浸し
 旬の子持ち鮎を焼いて、10時間ほどじっくり焚いたもの。
🥢賀茂茄子オランダ煮と、パプリカ焼き浸し
🥢無花果の白和え
🥢肉じゃが
🥢ローストビーフとロースト蓮根
🥢いくら醤油漬け
🥢甜瓜粕漬け
 摘果メロンを酒粕で漬けたもの。
🥢お山の山葵
 標高1200mの沢で育てているワサビ。